チュートリアル12
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| + | SVGのimage要素でWMSで取得したビットイメージを配置します。 | ||
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| + |  <code><globalCoordinateSystem srsName="http://purl.org/crs/84" transform="matrix(1,0,0,-1,0,0)" /></code> | ||
| + | から、SVG座標(Xsvg, Ysvg)と地理座標(WGS84系:Xgeo(経度), Ygeo(緯度))との関係式は以下であることがわかります。 | ||
| + |  Xsvg = 1 * Xgeo + 0 * Ygeo + 0 ⇒ Xsvg = Xgeo | ||
| + |  Ysvg = 0 * Xgeo - 1 * Ygeo + 0 ⇒ Ysvg = -Ygeo | ||
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| + | 要注意はY軸です。軸が反転していること(コンピュータグラフィックスのY軸は下向きなのに対して、通常のY軸は上向き)です。 | ||
| + | これに伴ってグラフィックスをSVGの座標に配置するときに、原点の位置も反対側になります。(地理座標上では南端が原点ですが、SVGの座標では北端が原点) | ||
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| + | 以上に留意して、image要素のプロパティを見ていきます。 | ||
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| *<code>xlink:href="[WMSクエリパラメータが設定されたGEVBCO WMSのURL]"</code> | *<code>xlink:href="[WMSクエリパラメータが設定されたGEVBCO WMSのURL]"</code> | ||
| − | *<code>x="120"</code> | + | *<code>x="120"</code> X軸の原点 = 東端の経度(東端は120°) | 
| − | *<code>y="-50"</code> | + | *<code>y="-50"</code> Y軸の原点 = 北端の緯度をマイナスにした値(北端は50°) | 
| − | *<code>width="30"</code> | + | *<code>width="30"</code> X方向の幅 = (西端-東端 = 150-120 = 30°) | 
| − | *<code>height="30"</code> | + | *<code>height="30"</code> Y方向の高さ = (北端-南端 = 50-20 = 30°) | 
| − | *<code>preserveAspectRatio="none"</code> | + | *<code>preserveAspectRatio="none"</code> WMSのビットイメージ生成ポリシーに準じて、ビットイメージ配置時にアスペクトを維持しない。 | 
| − | + | *<code>opacity="0.5"</code> 透明度を50%に設定して背景地図を少し見えるようにしている。 | |
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2023年6月23日 (金) 14:31時点における最新版
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[編集] チュートリアル12 WMSの利用
指定した領域の地図データを動的に生成する仕様WMS(Web Map Service)に基づいて地図データを配信するGEBCO Web Serviceと接続し、地図データを表示する最も基本的な方法を説明します。
クライアント側では特にjavascript等による動的なコードの実装なしに、単に静的なビットイメージを表示するだけのものです。したがってチュートリアル4との違いはほぼありません。
- 実際の動作は、こちらをクリック。
- 使用ファイルのZIPアーカイブファイル
[編集] wms1.html
これまでと特に変わったところはありません。
[編集] Container.svg
これまでと特に変わったところはありません。
[編集] wms_static.svg
image要素を使って、ビットイメージをSVGMapコンテンツに配置しているのはチュートリアル4と同じです。
チュートリアル4では画像の領域情報とimage要素のパラメータの関係の説明が簡素でしたが、こちらではWMSのクエリパラメータとの関係を合わせ詳細に説明します。
[編集] WMSのクエリパラメータ
WMSの詳細は仕様書を参照してください。ここでは要点を述べます。
- 決め打ちパラメータ 以下は地図のビットイメージを取得する際に基本的に常時変わらないパラメータです。
- request=GetMap
- service=WMS
- version=1.1.1
- format=image/pngデータ形式はPNGが概ね常時適します。(ロスレス・透明ピクセル(データの無い場所など))
 
- layers=GEBCO_LATESTGEBCO WMSにどのようなレイヤーがあるかは、GEBCOのgetcapabilitiesで確認できます。
- srs=EPSG:4326空間参照系(地理座標系と図法を一体にした概念)をEPSG:4326(WGS84座標系)に指定しています。- WGS84座標系(X:経度,Y:緯度の世界測地系)のデータを、その座標系にリニアな平面(すなわち正距円筒図法)に図化します。
 
- bbox=120,20,150,50上で指定した座標系(経度緯度座標)で図化する領域を指定- X1, Y1, X2, Y2の並びで指定します。(対角2点の座標) 注:X,Y,Width,Heightではない
- 経度120°,緯度20° と150°,50°の対角線領域のデータをリクエストしています。
 
- width=600&height=600図化するビットイメージのサイズ- 600 x 600 pxのサイズのPNG画像をリクエストしています。
- WMSではアスペクト比は維持されず、bboxで指定した領域が指定したサイズにきっちり収まるように出力されるアスペクト比を変化させたビットイメージが出力されます。
 
[編集] image要素のプロパティ
SVGのimage要素でWMSで取得したビットイメージを配置します。
globalCoordinateSystem要素の記述
<globalCoordinateSystem srsName="http://purl.org/crs/84" transform="matrix(1,0,0,-1,0,0)" />
から、SVG座標(Xsvg, Ysvg)と地理座標(WGS84系:Xgeo(経度), Ygeo(緯度))との関係式は以下であることがわかります。
Xsvg = 1 * Xgeo + 0 * Ygeo + 0 ⇒ Xsvg = Xgeo Ysvg = 0 * Xgeo - 1 * Ygeo + 0 ⇒ Ysvg = -Ygeo
要注意はY軸です。軸が反転していること(コンピュータグラフィックスのY軸は下向きなのに対して、通常のY軸は上向き)です。 これに伴ってグラフィックスをSVGの座標に配置するときに、原点の位置も反対側になります。(地理座標上では南端が原点ですが、SVGの座標では北端が原点)
以上に留意して、image要素のプロパティを見ていきます。
- xlink:href="[WMSクエリパラメータが設定されたGEVBCO WMSのURL]"
- x="120"X軸の原点 = 東端の経度(東端は120°)
- y="-50"Y軸の原点 = 北端の緯度をマイナスにした値(北端は50°)
- width="30"X方向の幅 = (西端-東端 = 150-120 = 30°)
- height="30"Y方向の高さ = (北端-南端 = 50-20 = 30°)
- preserveAspectRatio="none"WMSのビットイメージ生成ポリシーに準じて、ビットイメージ配置時にアスペクトを維持しない。
- opacity="0.5"透明度を50%に設定して背景地図を少し見えるようにしている。
[編集] ソース
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<svg xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink" viewBox="120,-50,30,30">
 <globalCoordinateSystem srsName="http://purl.org/crs/84" transform="matrix(1,0,0,-1,0,0)"/>
 <image
   xlink:href="https://www.gebco.net/data_and_products/gebco_web_services/web_map_service/mapserv?
     request=GetMap&
     service=WMS&
     version=1.1.1&
     layers=GEBCO_LATEST&
     srs=EPSG%3A4326&
     bbox=120,20,150,50&
     width=600&
     height=600&
     format=image%2Fpng"
   x="120"
   y="-50"
   width="30"
   height="30"
   preserveAspectRatio="none"
   opacity="0.5"
 />
</svg>
